こんにちは!
うーふー日韓夫婦、韓国人夫のふーちゃんです!
韓国ソウルの中心部を流れる“漢江(ハンガン)”は韓国で大きい象徴であり、関連する表現もたくさんあります。今回は“漢江(ハンガン)”に関連する表現をいくつか紹介したいと思います。
紹介する表現以外にも”漢江(ハンガン)”のことを用いた”ことわざ”がたくさんありますが、ここではあえて扱っていませんのでご理解ください。
前回の記事はこちら!
それでは今回は“ふー韓国語”その4回目、始めます!
“漢江(ハンガン)”とは
“漢江(ハンガン)”は韓国の首都、ソウルの真ん中を流れる大きい川のことです。ほぼほぼの川の幅が1kmを越えるほど広く、これほど大きい幅を持っている川が大都会を通過するのは世界でもあまりないケースです。
昔から”漢江(ハンガン)”周辺は水が豊富で農業に有利、そして川を利用した交易に便利といった点から重要な拠点となってきました。こういった点から、朝鮮半島内で全盛期を迎えた国々は”漢江(ハンガン)”争奪戦で勝ち、”漢江(ハンガン)”の重要箇所が領土に含まれていることがほとんどでした。ソウルが現在の首都であることもそういった”漢江(ハンガン)”が重要だった歴史が大きい理由とも言えます。
このように韓国歴史の中でも常に大事な存在であった”漢江(ハンガン)”は今も大きい象徴であり、国民に愛され続けています。今回はそんな”漢江(ハンガン)”のことが用いられた比喩的表現をいくつか紹介します。
“漢江(ハンガン)”の表現① : 水浸し ⇒ 한강이네
床に水を溢すなど、何らかの理由により床がびちょびちょになったことに対して“漢江(ハンガン)”に比喩した表現を使うことができます。例えば、次のような状況で使うことができます。
窓を開けてたら雨が部屋の中にたくさん入ってしまい、床がびちょびちょになってしまった場合に”방이 완전 한강이네(部屋が完全に漢江(ハンガン)だね)”のような感じで言えます。
“漢江(ハンガン)”の表現② : お湯入れすぎて味が薄い時の韓国語 ⇒ 한강을 만들어 왔네, 한강라면(ハンガンラーメン)
※ 写真の出典 : namuwiki
お湯の量が多すぎて味がとても薄くなったスープやインスタント麺に対しても“漢江(ハンガン)”に比喩した表現を使うことができます。例えば、次のような状況で使うことができます。
インスタントラーメンを作ったけど、写真のようにとんでもなく多い量のお湯を入れて調理してしまったら“라면이 아니라 한강을 만들어 왔네(ラーメンじゃなくて漢江(ハンガン)を作ってきたね)”と言われちゃいそうですね。そしてあのようなラーメンのことを“한강라면(漢江ラーメン)”とも呼んでいます。
“漢江(ハンガン)”の表現③ : ブラックユーモアとしての使用 ⇒ 한강 간다
冗談で言う場合がほとんどですが、“自殺しに行く”という意味で“한강 간다(漢江(ハンガン)行く)”と言う場合があります。実はその背景にはユーモアとしては言えない深刻な問題が存在しています。
“漢江(ハンガン)”は毎年、100~200体の死体が見つかるほどの自殺名所でもあることがこの表現の由来となっています。飛び降りるケースが多いため、以下の写真のように橋のフェンスに自殺を防止するメッセージが刻まれています。
※ “살아있는 것만으로 / 生きているだけで” ( 写真の出典 : NAVER Blog )
“한강 간다(漢江(ハンガン)行く)”は株や不動産、直近だと仮想通貨の投資での失敗やギャンブルなどで大金を失った時、そして長い時間とたくさんの努力をかけてきた大事な試験(受験)でうまく行かなかった時のように何かしらの深刻な絶望に陥る場合に使われます。深刻な絶望でなくてもちょっとした絶望を味わっただけでも軽い冗談として言うこともあります。
ネット上のコミュニティではもちろん、仲の良い友達同士でも言ったりもします。中には冗談ではなく本当に深刻な状況に迫られ、韓国で言う“극단적인 선택(極端的な選択) = ‘自殺’の婉曲的な表現”を試みるケースもあるわけですので悲しくなりますね。
筆者の調査によると日本では”樹海”という自殺名所の名前を用いた、“樹海行ってくる”という言葉が似たような感じで使われているみたいなので参考になると思います。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は韓国に少しでも興味を持っているのであれば知っているはずの“漢江(ハンガン)”のことを用いた表現をいくつか紹介しました。
また次回も辞書やテキストでは学ぶことのできない新鮮な表現で戻ってきたいと思います。
長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回の記事はこちら!
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