Ep0:(日韓夫婦-出会い)韓国の職業軍人だった私はなぜ日本での就職を目指したか

うーふーものがたり
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ふーちゃん
ふーちゃん

こんにちは!

うーふー日韓夫婦、韓国人夫のふーちゃんです!

日韓夫婦の妻と私の話をする前にEpisode0として、出会う以前の背景のことについて話そうと思っております。

とにかく日本の文化コンテンツに楽しませてもらってきた

とにかく日本の文化コンテンツに楽しませてもらってきた

未だに小さい子供たちがドラゴンボールのゲームをしているのを見るとドラゴンボールって不滅のコンテンツだなと思ってしまいます。

ドラゴンボールは韓国でもすごく人気で、私も小学校時代最もハマってたのはドラゴンボールでした。友達とドラゴンボールの絵を描いたり、友達の家でドラゴンボールのビデオを見たり、ネットのファンサイトで情報を得たりしたことが、日本の漫画、アニメとの初めての出会いでした。

日本には他にも世界に誇るようなコンテンツがたくさんあるので、私の興味領域はどんどん広がり、漫画やアニメだけではなく高校時代には、日本の音楽(J-POP)からドラマにまで至っていました。その影響から学校の日本語授業でも勉強が苦でなく、良い成績が取れていました。

オタクあるあるですが、このような自然な流れで知らないうちに日本語がある程度聞き取れるようになっていました。

趣味で日本語を勉強する最中に目に入った広告

趣味で日本語を勉強する最中に見つけた広告

時は流れ、とある理由で大学時代に職業軍人を目指し、大学を卒業してからは軍の幹部として働くことになります。

北朝鮮とも近い地域というのもあり、大変な日々が続きましたが、辛いことも慣れるものなのか、少し余裕ができてからは楽しく日本語を勉強してた過去を思い出して再び日本語の勉強を始めました。

日本語能力試験まで準備してたので、試験の申し込み情報を得るためにJLPT公式ホームページに入った時、ある一つの広告が目に入りました。

正確なタイトルは覚えてないですが、日本で働くITエンジニアを育成する教育機関の研修生を募集する広告でした。だけどその当時は”へ~こういうのもあるんだ~”ぐらいで終わってました。

※こういった教育機関の存在と政府の海外就職支援政策が重なり、たくさんの韓国人IT人材が日本に就職する一つの理由になっています。更に詳しくはこちらの関連記事をご覧ください。

もっと広い世界を経験する前に死ぬわけには行かない

もっと広い世界を経験する前に死ぬわけには行かない

事件のことを直接語ると時期が簡単に特定されてしまうのであえて言いませんが、きっと日本でも大きく報道されたんだろうなという軍関係の大きい事件が韓国と北朝鮮の間に発生しました。

軍は常に非常状態で局面によっては命の危機を感じる瞬間もありました。数ヶ月が経ち、無事に事件が片付けられ落ち着いた頃、私の頭の中には”世界はこんなに広いのにこんな小さい場所で小さい経験しかできず死ぬわけには行かない”、”私の人生このままでいいのか”など今後の進路への迷いが発生していました。

だけど、軍幹部を目標としてた過去の自分も残っていたので、まだこの時点では迷うくらいのレベルでした。しかし、次の事件により完全に軍から心が遠く離れてしまいます。

こんな汚い組織にはもういたくない

こんな汚い組織にはもういたくない

部隊の予算不足なのか、皆が腹一杯食べることができないほど食事の量が不足していて公平な分配に常に苦労していました。

特定されてしまう可能性があるので詳しくは言えないのですが、私の勤務してた部隊はとある象徴性を持っている部隊でした。その象徴性から世間の”ど偉い”人たちが訪問することが多く、特に政治家などが自身の国防への姿勢を見せる目的で訪れたりすることがたまにありました。そしてある日も有名な政治家と記者たちが部隊を訪れていたのですが、、、。

部隊側の試演が終わり、政治家の軍部隊訪問時の定番最終コース”激励”という形の”兵士たちとの食事”の順番になりました。部隊側からは上手く見せた方が部隊の偉い人たちの出世に繋がると思い込んでいるので、裏ではこういった流れの(無駄な)演出を何回もリハーサルして万全の準備をします。

そしてその日はのメニューはカレーでした。軍隊では基本的に大きいカレーの缶詰め(かなり低品質の薄暗い茶色のカレー)が補給され、厨房で大量に加熱したものが皆に配られます。

しかし、その日のカレーは黄金色で普段は一度も見たことのない大きい肉がたくさん入っていました。ここまでは”あ、今日は政治家も来てるお陰か皆で美味しいもの食べれる!よかった!”と思っていましたが、その直後に衝撃、失望、怒りが、、

実は政治家が座った席の周りだけお肉たっぷりの黄金カレーであり、他は普段通りの低品質の缶詰めカレーだったのです。

劣悪な環境という真実を見せて、政治家から食費予算を増やしてもらおうとするのではなく、逆に”私たちは兵士たちにこんなに美味しいご飯も提供するほど優秀な部隊ですよ”って嘘をついていたのです。
実際には品質はともかく、量すら足りてないのが日常茶飯事なのに。。なぜ政治家なんかに意味のない予算の無駄遣いをしちゃうんだと。。

兵役の義務という理由だけで、限りなくタダに近い安い時給で若い時代の大事な1年9ヶ月を国のために犠牲してくれてる兵士たち、私の部下たち、国民の息子たちを大事にせず、幹部たちが“自分たちの出世を優先している”、”この組織は腐っている”と怒りが溢れ、悔しさで泣きたくなるくらいでした。

幹部であった私は溢れる申し訳ない気持ちから、その後の外出で部下たちに焼き肉をおごりました。そして、このことをきっかけに私は職業軍人は辞めることにしました。

一度きりの人生、本当にやりたいことをしよう

一度きりの人生、本当にやりたいことをしよう

次にやることを決めるのはそんなに難しくありませんでした。海外での新しい挑戦と共に最も楽しくできることを仕事にしようと決めたのです。

私は大学時代IT系の専攻でプログラミングが大好きでしたし、日本の色んな所が好きだったことから以前見かけた日本で働くITエンジニア向けの研修機関の存在を思い出していました。

次回:日韓夫婦-出会い/会うことはめんどうだった。feat.ハロートークアプリ

今回のEp0はここまでとなります。Ep1では日本での就職への準備、そして日本人の妻と出会ったきっかけについての話が続きます。

ふーちゃん
ふーちゃん

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!

日本人妻、うーちゃんからも同時連載中ですので、こちらも併せてご覧ください!

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